軽度知的障害、お医者様によって結果に差

 例年より気温高めの6月。新型コロナ感染予防のためマスクを付けることも、暑く感じるようになってきました。熱中症にお気をつけください。

 

 ここ数ヵ月、軽度知的障害の方の請求代理をすることが続きました。一般企業に障害者枠で勤務し、日常会話も問題なくできるため、障がいによる生活のご支障がわかりにくい方たちばかりです。最近知り合った友達には、障害者手帳である「愛の手帳(療育手帳)」を持っていることは特に話していないし、伝えていなくても問題ない、と話す方もいらっしゃいました。

 

 軽度知的の方の障害年金の請求は難しい、と言われます。愛の手帳をお持ちでも、障害年金のほうは受けられなかった、という方も珍しくないのです。初めての請求や更新の際、ご家族が手続きしたところ不支給や支給停止になってしまったため、とご依頼いただいています。

 

 知的障害は病気ではないため継続して治療する必要はありません。障害について、かかりつけ医の先生がいないのです。愛の手帳や障害年金の診断書のためだけに、その時限りで受診する場合がほとんどです。先生によっては、短い診察時間に簡単な質問をするだけで、診断書を作成する方もいるようです。

 

 その方がどのように生活し、周囲からどんな援助を受けているのか、積極的に聴き取ろうとする先生の姿勢がなければ、診断書が適切な内容で出来上がりません。特に、障害年金の診断書では、1人暮らしを仮定するなら可能かどうか、を表現しなければなりません。先生は、日常生活の様々な場面でのご支障を把握する必要があります。

 

 診察同席のため伺った先生たちは、皆さん、真摯なご姿勢でご本人から聴き取られる方々で感激しました。限られた診察時間のなかで集中力を要し、負担の軽いお仕事ではありません。

 支給されるかどうか、全員の方の結果はまだ出ていませんが、きっとご期待に添えられると思っています。

 

 

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