月をまたぐ前に出す、とき

 

9月下旬、関東地方は気温の低い日が増えました。秋らしい爽やかな期間は、昔に比べごく短くなっていると感じます。さらに今日は大きな台風が列島を縦断中。お気をつけください。

 

   障害年金でよく使う請求方法は2つあり、「認定日の請求」と「事後重症の請求」です。このうち、「事後重症の請求」では、診断書の出来上がりの早さが年金額で有利になります。月単位で差が出るため、内容の整った書類が揃うなら、月をまたぐ前に提出するようにしています。

 

   まず、2つの請求方法の解説をします。なお、診断書の枚数については、使用する診断書が1種類のケースとしています。

  「認定日の請求」は、初診日から原則1年6ヵ月経った日(この日を「認定日」といいます)の状態と、請求する現在の状態を併せて審査してもらう方法です。「認定日」から請求日まで1年以内なら、診断書は「認定日」の状態のもの1枚、1年を超えているなら診断書は「認定日」と「請求日」それぞれの時点のもの2枚が必要になります。

 

    診断書を2枚提出した場合は、「認定日」と「請求日」それぞれの状態が審査されます。そのため、2つの時点での審査結果は違うことがあります。たとえば、「認定日」は不支給で「請求日」は支給、「認定日」は2級で「請求日」は1級、といった具合に。「認定日」も「請求日」も支給決定されるなら、過去にさかのぼり認定日の翌月分から、年金を受け取ることができます。

    ご相談の方が、「さかのぼって障害年金を受けたい」とお話しになることがよくあります。それはこの「認定日の請求」を指しています。

         

     一方、「事後重症の請求」は、請求日時点の診断書のみで審査を受ける方法になります。入手する診断書も、請求日のもの1枚です。支給決定されると、年金事務所に提出した翌月分から年金を受け取れます。

 

 「事後重症の請求」と「認定日の請求」で認定日が不支給になる可能性があるときは、できるだけ早く提出しましょう。提出する月が1ヵ月遅れると、年金も1ヵ月分受け取り損ねてしまう、と言えるためです。