何より大切な初診日の証明                ~11月の振り返り~

原鉄道模型博物館も入っているビルです!
横浜三井ビルディングのイルミネーション

 澄みきった空気に輝くイルミネーションにうっとりしてしまう季節です。11月の振り返りを。

 

 年末を意識されるためなのか、毎年、この時期から障害年金のお問い合わせが急に増えます。その数、ふだんの倍以上。

 うち、何件かは手続きのご依頼をいただきますが、すべてが請求に結びつくものではありません。請求するためには、いくつかの要件を満たしていなければならないのです。

 

 11月、請求に結びつかなかったあるケースは、初めて医師の診察を受けた日(以下「初診日」)の証明が何も取れませんでした。子供のころから途切れ途切れに通院していたクリニックでは、記録を残している一番古い通院日は、3年前。欲しかったのは、それより10年程度前の記録だったのです。

 カルテ(診療録)の法で定める保存期間は5年。最後のカルテ記載から5年経てば、廃棄されても仕方ないのです。しかし、障害年金の制度と合わせ考えれば、この5年の期限、なんとか延ばしてほしいものです!!

 

 ときどき、このような悔しい経験をするため、病気を持っている友人・知人には、「“初診日の証明”をきちんと残してね」とお話ししています。“初診日の証明”とは、たとえば次のようなものです。

●『受診状況等証明書』

●病気と関連のある診療科と初診日が記載されている『診察券』

●病気について記述した『日記』や『手帳』

 など

『受診状況等証明書』は、決まった様式※があり、医師に作成し、証明してもらうものです。医療機関によって文書料は違いますが、一般的には3,000円から5,000円程度です。病気をもつ友人で、「現在は障害年金を受けるほどではないけど、将来に備えたい」と話す場合、この『受診状況等証明書』を渡しています。請求のために使うのは10年後、いやもっと先かもしれません。が、今のうちに取っておき大事に保管さえしておけば、何年後でも証明書として使えます。

 

※様式は年金事務所や年金相談センターで受けとることができます。